ホテヘルを引退した女性が出戻りする理由
様々な理由で風俗勤めを始めた女性。
ある人は目標を達成し、またある人はその過酷さに引退を決意して行ったのですが…また「出戻り」していく女性がかなりいるという事なのです。
その理由について考察してみました。
そもそもなぜ「風俗」を始めたのか?
言うまでもない事ですが、好きでも無い男性に自分の裸を見せる、性的な行為をするという事は女性に決して簡単な事ではありません。
それを「仕事」とする風俗嬢になることをなぜ決断したのでしょうか?
風俗店のHPには「エッチが好きだから」「イッった事がないから」という男性ウケしそうな理由が並んでいますが…正直なところその理由が「お金」であることが多いかと思います。
生活の為に。
借金を返済する。
自分の夢を実現する。
遊ぶお金が欲しい。
買いたいものがある…などなど。
なぜお金が欲しいのか?
どれくらい欲しいのか?
という事は人によって違うと思いますが、どうしてもお金が必要である事はあるでしょうし、風俗に勤めれば、ほかの職業では稼げないだけのお給料をもらえるという事もあります。
これが「AV女優」になりたいという場合だと、少し意味が変わってくるようです。
「AV女優」という職業は強引なスカウト活動の末、ある意味「騙されて」入っていくというものだったそうですが、今ではアイドル的な活動をしていたり、地上波のテレビ番組によく出ているという事から「有名になりたい」「あんな女の子になりたい」という憧れにも似た気持ちでAV女優さんを志す女性が増えてきているそうです。
そのせいもあってか、AV女優さんの「競争」は日々激化しており、AV女優事務所の面接を受け「出来ます、やれます、がんばります!」という思いを持っていても結局は数本しかAVに出ないまま(1本も出ないまま)事務所の登録を外すというのが大半だという事です。
ただ、風俗店勤めの場合はそんなことはなく、風俗求人を見て、面接を受けて採用になると、ほぼ大半のコは「デビュー日」に仕事がある事でしょう。
それにAVは「引退」した後も、いつまでも撮影された動画が残るというリスク。
しかも「有名になる」という目的を達成するという事は「身内にバレる」という事とほぼ同義です。
果たしてそれに見合った報酬を受け取れているか…という事もあり、その日のうちにお金になり、身バレもしない、風俗を選ぶという女性も多いようです。
ホテヘルという業態の特徴
数ある風俗でも「ホテヘル」は素人でも始めやすい業態だと言われています。
「ソープランド」や「SMクラブ」「エステ系」などの様に特に特有なサービスがあるわけでもなく、何日も講習を受ける必要もなく、逆にその「素人っぽさ」がウリになったりします。
更に出勤日さえ伝えておけば、特にお店に行く必要もなく、人間関係に悩んだり、別に仲良くもない(むしろ最悪)な女の子と待機所で時間を過ごす必要もないわけです。
「現役大学生」「リアル人妻」「昼間は某大手企業のOLさん」という事がウリになるという側面もある事から、昼職や大学、専門学校と掛け持ちしたり、中には週末のみ地元から「出稼ぎ」にくるという場合も。
この様にホテヘルという業態は風俗の中でも、自由がきく業態であり、生理日の前後は出勤したくない。
自由な時間が欲しいという女性にとっては、時間調整しやすく、学生、主婦、OLさんにとっては、ホテヘルで受け取るお給料はかなり魅力的な事でしょう。
風俗を引退する理由
風俗を始める理由は人それぞれ。
引退する理由も人それぞれかと思います。
「お金を稼ぎたい」という理由で始め、借金を返済したり、目標としていた貯金ができた。
といった様に、風俗を始める前の目標を達成して辞めていくという人。
恋人ができた。
付き合っていた彼氏と結婚することになった…というのは理想的で、幸せな理由かと思うのです。
それとは逆に、お店のノルマを達成できなかった。
思ったより稼げなかった。
体調を崩した。
年齢的にキツくなった。
というあまり好ましくない理由で引退していく方も多いです。
また、AVほどではないにしても「身内バレ」するリスクがゼロなわけではありません。
昔は風俗雑誌のグラビアや取材。
お店のパネル写真に気を付けていればよかったことですが、お店のHPに掲載されている画像などが引退した後も出回っているというのが問題となっています。
さらに「妊娠」を理由に引退するという場合も「妊娠」は喜ぶべき事…ばかりでない事も
もあるようで、妊娠が発覚した段階で、彼氏と連絡が取れなくなった…というケースも決して少なくありません。
この様に好ましい理由。
好ましくない理由で引退していった風俗になぜ出戻りするのか?
という事について述べていきたいと思います。
なぜ風俗に戻っていくのか?
女性が風俗に戻っていく理由として…。
・風俗で稼ぎまくったお金をホスト遊びで費やした
・風俗で働いた時に身についた金銭感覚が戻らなくなって金欠になった。
・風俗で稼いだお金を使って出した店がうまくいかず閉店した
そういう理由で風俗に戻っていくというイメージを持たれているかと思います。
勿論そういう方も多いです。
「そんなの自己責任でしょ」「せっかくお金稼いだのに貯めておかない方が悪い」「経営の素人がお店を出してもうまくいくはずがない」などと、ただ突き放すだけでは問題は解決しないと思うのです。
風俗勤めというのは、激務です。
身体的にも精神的にも疲れやストレスが溜まって、それを発散する為に、お酒やホスト遊びにハマってしまって、風俗で働いても働いてもいつまでもお金がたまらない。
そのうちに年齢を重ねてきて、お客さんが減っていく…。
若い頃はお店を移ったら、ある程度は新しい客もついていたけど、今はそれも無理…という「引退したくてもできない」という状況に今いる風俗嬢の方も多いです。
風俗勤めをしていた方が「引退したいけれどできない」「引退したけれどまた戻っていく」一番大きな理由は「転職活動の困難さ」という事が挙げられます。
自己の経験から
少しこの文章を書いている私の経験をしたいと思います。
私は学校を卒業した後、就職したのはゴリゴリの営業会社で、ノルマがきつく体調も崩したことから、私はわずか2年で退社しました。
もうそんな思いはしたくないと、自分に合う仕事に就こうと、いろいろと自己分析して、求人広告を見比べて、履歴書を送り、面接にたどり着くこともなく、書類で落とされて…という事が数えきれないほど続き、1年後にやっと再就職できた会社が、1日16時間労働、休みは週1…というとんでもないブラック企業で研修期間の3か月で退社…という経験をしました。
風俗勤めを引退した方が、転職活動をしようと思っても、その風俗勤めをしていた期間が長ければ長いほど、履歴書の職歴の空白期間を埋めることができず「職歴なし」と書くか「飲食店勤務」と書かざるを得ず、その時の困難さは、私の比ではないと思うのです。
過去の職歴を問わず働ける職場というのはなかなかないものでして、かくいう私も、前述のブラック企業を退社した後は、風俗関係のお仕事に就き、そこでパソコンの使い方など様々な事を学びました。
そのうちに前任者が「飛んだ」事から、店舗勤務から、風俗求人広告のHPの文章、メルマガ作成等裏方のお仕事を任される様になりました。
そこでも「労働基準法」とはかけ離れたくらい時間働き、そのお店も「とある理由」で閉店せざるを得ない状況にもなりましたが、そこで学んだことのおかげで、こうして文章を書くお仕事をさせて頂いております。
転職活動を続けていくと、自分は社会からも、誰からも必要とされていないという孤独感に襲われたり、引きこもりに近い状態になってしまう方を「自己責任」と断罪している風潮は根強くあるかと思います。
自分も学生の頃はそういう思いを持っていたところもありますが…実際に自分が上記の様な経験をしてしまうと、とてもそういう気にはなりません。
幸いというべきか、引きこもりや若者の離職率が高いという事もあって就職支援を行っている公的サービスは受けやすい状況にあります。
風俗勤めをしていた方の再就職支援をするNGO団体なども設立されています。
大事なのは引きこもりになったり、一人ぼっちになってしまう事です。
勿論、金銭感覚や生活リズムを戻したりする努力も必要ですが。
まとめ
どうしようもない私を拾ってくれた風俗の業界。
そしてそこで働く女性たちに恩返しをしたいという思いから、かなり私情がまじった文章になってしまいましたが、いかがでしょうか。
風俗の業界に戻ってくることは決して悪い事ではないかと思うのですが、出戻りしてしまう…という女性が一人でも減る事を願っております。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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