ソープは違法?グレーゾーン?ソープランドの実態

2017年10月17日2023年12月14日

たとえ風俗嬢といえど、お客さんを相手に本番行為をすれば、それは違法行為となります。

違法行為が発覚した風俗店は摘発されることになるため、どこの風俗店も本番行為は禁止しています。
にも関わらず、ソープだけが例外的に本番ができるのは何故なのでしょう?
ソープでは本番ができると言われていますが、必ずしも合法というわけではありません。
ソープは風俗業界においてグレーゾーンな立ち位置の風俗店です。

違法な風俗店

いくら短期間で高収入を得られるとはいえ、多くの女性が風俗嬢になりたがらないのは、何も世間体が悪いからという理由だけではありません。
風俗店の中には時に法律を犯し、違法行為をするお店もあります。
基本的に風俗店の違法行為が発覚したとしても、風俗嬢が逮捕されることはありません。

ただし、風俗嬢が加害者と共謀していたのであれば、やはり違法性ありと判断され、逮捕されることでしょう。
たとえ逮捕されなかったとしても、風俗店が摘発されれば風俗嬢は警察の取り調べを受けることになるでしょうし、それが原因で家族や彼氏、友人などに風俗嬢であることが露見してしまうかもしれません。
何より違法性のある風俗店に間違って勤務してしまった場合、反社会的な組織と関わり合いになる恐れもあるだけに、いくらお金が欲しくてもなかなか風俗店で働こうとは思わないでしょう。
だからといって、お金欲しさに援助交際などすれば、女性自身が売春の罪で補導される恐れもあるだけに、単純にお金が欲しいだけなら風俗店で働いた方が良いでしょう。

確かに一部の風俗店の中には法律を犯しているお店もあることでしょう。
ただ、それ以外の風俗店に関しては基本的に法律を守って営業しているため、合法です。
法律に違反していない風俗店に勤務している限り、警察のお世話になることはまずないでしょう。
ただ、そもそも違法な風俗店とはどのようなお店のことを指すのでしょう?

警察に摘発される風俗店といえば、まず無許可のお店があります。
ソープだろうとデリヘルだろうと無許可の風俗店は違法なお店として摘発されます。
次に、18歳未満の女性を雇用している風俗店も、法律違反ということで摘発されます。
それだけに、風俗店の求人のほとんどは18歳以上と明記されているものです。

他にも就労ビザのない外国人を雇用しているお店や、売春の斡旋をしている風俗店も違法性ありと判断され、摘発されます。
日本では売春は禁止されていますので、たとえデリヘルだろうとホテヘルだろうと、本番はできません。
ただ、そうなると一つ疑問が生じます。
なぜ風俗店はどこも本番が禁止されているのに、ソープだけ本番ができるのでしょう?

ソープランドで本番ができる理由

風俗店といえば基本的に本番な禁止されています。
風俗嬢はフェラやAFといったエッチなサービスは提供できますが、本番は法律で禁止されているため、本来なら出来ません。

しかし、ソープだけはなぜか例外的に本番ができるのですが、それはどのような仕組みからなのでしょう?
まず、ソープでは本番ができるからといって、必ずしもソープが合法的に本番が認められているという意味ではありません。
たとえソープランドであろうと、ソープ嬢に本番を強要させれば、やはり違法となります。
では、なぜソープランドは本番が可能なのかというと、それはソープ嬢はお店から強要されているのではなく、本人の自由意思で本番をやっている、という建前があるからです。

あくまでソープ嬢が勝手にやっているだけで、ソープランドとしては本番を認めているわけではないというスタンスであるため、法律的にはセーフとなりますが、実際のところはかなりグレーゾーンな世界です。
そのような事情もあってか、ソープはデリヘルなどと違い、入浴料とサービス料が区別されていることがあります。
これは、ソープはあくまでお風呂場を提供しているだけであって、エッチなサービスは提供していない、本番は認めていないという意思表示の現れです。
そのため、入浴料だけ見るとソープは安く感じられるのですが、サービス料を足すとデリヘルなどよりも高額になることがあります。

ソープ嬢が個人事業主になる理由

ソープ嬢はソープランドで雇用されているスタッフではなく、あくまで個人事業主扱いとなります。
もしもソープ嬢をお店のスタッフとして雇ってしまうと、どのような建前があるにせよ、お店側が本番のサービスを提供しているという状態になってしまうため、管理売春となり、売春防止法に違反してしまいます。
ソープランドの求人広告などを見ると、まるでお店のスタッフとして採用されるような感覚になるかもしれませんが、実際には個人事業主として働くことになるため、ソープ嬢として働く際には確定申告なども自分で行う必要があります。

ソープランドによっては給料から税金が天引きされることがあるのですが、これは国に払う税金ではなく、あくまでお店に払う厚生費としての位置づけになります。
ソープランドの違法性の有無はともかくとして、個人事業主として働いている以上、確定申告を怠ると脱税していることになりますので、しっかり手続きして税金は払いましょう。

警察が取り締まらない理由

いくら建前上、法的にセーフとはいえ、警察が本気で取り締まりを行えば、ソープランドは摘発されてしまうことでしょう。

実際、大阪では過去に一斉摘発が行われた結果、現在ではソープランドは一件もありません。
しかし、ソープランドこそありませんが、大阪にはちょんの間などと呼ばれる本番ができるお店が少なからず存在します。
では、警察はソープランドがかなりグレーな存在だと知りながら、なぜ完全に取り締まることをしないのでしょう?
もちろん、明確な犯罪行為が行われれば、たとえソープといえど摘発されるでしょう。

ただ現状としては、ソープで本番が行われているからといって、それを理由に摘発される兆しはありません。
警察がソープランドを取り締まらない理由として、まず犯罪を立証することが困難だからという理由があります。
いくら建前とはいえ、ソープランド側がソープ嬢の自由恋愛の末に本番をしていると言い張っている以上、犯罪であることを立証できません。
確かに金銭の授受といったやり取りはあるのですが、それはお客さんが勝手にソープ嬢に渡しているプレゼントの類だと言われると、やはり犯罪として立件することが難しくなります。

このような犯罪の立証の困難性に加え、もしもソープランドを一斉摘発し、本番ができるお店が無くなってしまうと、それが原因で社会の治安が乱れる可能性が危惧されます。
例えば東京からソープランドが無くなったところで、売春が無くなることはないでしょう。
暴力団のような反社会的な組織が地下に潜り、売春や援助交際を斡旋するだけのことです。
そうなると、今度は保健所などの監視の目が行き届かなくなってしまうだけに、風紀が乱れ、性病の蔓延などが心配されます。

ソープランドを摘発したことで、かえって貧困の女性と反社会的な組織が繋がりやすい社会を作ってしまっては意味がありませんし、性病を蔓延させるわけにもいきません。
それならば、たとえグレーと知りつつも、警察や保健所の監視の行き届く範囲内でソープの仕事をしてもらった方が、治安も維持しやすいし、性病の蔓延もコントロールしやすくなるなどの目論見もあってか、警察はソープを積極的には取り締まらないのです。
それにプラスして、ソープランドを摘発せずに営業させた方が、結局のところ税金も入ってきて財政が潤うといった目論見もあるのでしょう。

補導される女性

ソープ嬢に限らず、風俗嬢は全般的に法律によって守られています。
たとえ違法性のある風俗店に勤務し、その後にお店が警察に摘発されることになったとしても、売春防止法において女性はあくまで保護の対象となるため、逮捕されませんし、犯罪者にもなりません。
ただし、それはあくまで風俗店の監視のもとで仕事をしている場合の話しであり、一歩お店を出て、外で売春や援助交際をすれば、犯罪行為となり、補導されます。
もしも援助交際や売春を理由に補導された場合、女性は婦人補導院に収容され、そこで更生することになります。

仮に補導されなかったとしても、お店の外で援助交際や売春をすると、犯罪に巻き込まれる可能性があるため危険です。
その一方で、風俗店に勤務している限り、万が一のことがあってもお店のスタッフに守ってもらえるため、安全です。
ソープ嬢の仕事は確かに法律的にはかなりグレーですが、特に違法行為をしていないのであれば、警察に摘発されることはないでしょう。
むしろお店の外で援助交際や売春をする事の方がリスクが高いだけに、お金を稼ぎたいのであれば営業許可のある風俗店で働きましょう。